019500 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

misin

misin

記憶

幸せになりたいと考える度、 苦しくなる。
今居る自分の位置からは、思い描く場所があまりに遠すぎて、
手の届く範囲には何も見えなくて、、。

誰に向けるでも無く部屋でつぶやいた言葉が、灰になって落ちてゆく。
宛名のない手紙も量を増すばかり、、、。
この四角い箱の中から眺める場所はいつも同じで、
寂しいオレンジ色を下に下に零してる。
地面は少しも乾かないままだね、、、。

あなたが誰かを想って胸を痛めている事が私にはわかるから、
今は力になりたいと思った。
ただ、傍に居られればいいの。
悲しい顔なんて見せないよ。

あなたによく似た後ろ姿の人たちに、胸を高鳴らせる。
あの子によく似た雰囲気の人たちに、胸を痛めてる。
あの頃の私達に似た映画を見て、唄を聴いて、あなたの顔が浮かんで
心臓がパキリッとひび割れる。

夢の中の優しい笑顔に触れる度、悲しくなる。

不意に口をついて出た言葉が、空気に触れてゆらゆらと、
私の周りにまとわりつく。
冷たい独りの布団の中であなたの横顔思いだして、
鼻唄歌って気分ごまかし夜を過ごす。
闇に体が溶け出したみたいだね、、。

あなたがあの子を胸に眠ってるって事はわかってるから、
今は涙で渇きを癒そう。
ただ、傍にいたかった。
ずっと繋がり持っていたかった。

あなたはぎゅっと私を抱きしめた。温かかった。
わたしはそっとあなたを抱きしめた。温かかった。
あの時は確かにお互いを必要としてた。


© Rakuten Group, Inc.
X